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アントレプレナーシップ・カリキュラムの目的

 低迷するわが国の国際競争力を高めるためには、イノベーションを創出していく必要があり、国の提言等においても「日本を世界で最もイノベーションに適した国に創り上げる」としています。産業界からも、先端的な基礎研究や自由な発想を事業化に結び付け、イノベーションを自ら創出できる力を持った文理融合人材が強く求められています。しかし、そのような人材は極めて少数で、結果としてわが国の大学他の研究機関や民間企業における科学技術研究の成果の多くは事業化までは至らず、成果が社会からは見えづらい状況にあります。この課題の解決のために、先端科学技術の研究開発能力とその学術的成果をベースに、知的財産化、生産技術の確立、市場開拓までの事業化プロセスをデザインできる、アントレプレナーシップを兼ね備えた文理融合人材を養成することが今まさに求められています。
 
 科学技術シーズを基礎とするアントレプレナーシップは、科学技術アントレプレナーシップと呼ばれますが、先端科学技術領域のビジネスの立ち上げや経営に必要な「ヒト(経営チームの組成やインセンティブの設計)」、「モノ(ターゲット顧客の設定や製品・サービスの設計などのビジネスモデル)」、「カネ(多額のリスクキャピタルの調達とリスクのコントロールや出口戦略)」が三位一体となって展開されなければなりません。経営学の中心的な研究対象であるこれら3つの要素を、世界レベルの先端科学技術の研究成果と高度なレベルで融合させることができなければ、科学技術を基礎とするアントレプレナーの輩出は期待できません。
 
 今回、神戸市の「世界に誇る地域発研究開発・実証拠点(リサーチコンプレックス)推進プログラム」が採択され、戦略的企業家育成のためのアントレプレナーシップ・カリキュラムへの参加者を募集することになりました。ヒト・モノ・カネの3つの領域を包含したアントレプレナーシップ・カリキュラムを提供し、科学技術のシーズを基礎に、アントレプレナーシップを通じたイノベーションの創出、そしてそのイノベーション創出の担い手であるイノベーターの輩出を目的にしています。

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